はじめに
当ブログでは、僕自身が取り組んでいる資産形成の実践記録を、毎月更新という形でお届けしています。節約、家計管理、投資などを通じてコツコツと築いてきた資産形成の道のりを、同じ志を持つ方々の参考になればという想いで綴っています。
中でも、投資信託の買付履歴は、僕自身の振り返りに加えて、マーケットの動向とあわせて考える材料として有効です。2024年3月に記録を始めて以来、継続して月次の内容を公開しており、今回で13回目の報告となりました。
なお、投資方針については「米国株式に集中投資する」というシンプルな戦略に基づき、特にS&P500に連動するインデックスファンドを中心に積立を行っています。その理由は、米国市場の長期的な経済成長や企業の競争力の高さ、世界的な影響力を総合的に評価したものです。
2025年4月の米国市場概況
2025年4月の米国株式市場は、前月のボラティリティを引き継ぐかたちで始まりました。S&P500種株価指数は月初に一時下落したものの、月末にはやや持ち直し、最終的な終値は5,569.06ポイントで3月末比で約0.76%の下落となりました。
主な経済指標(2025年4月末時点)
- S&P500終値:5,569.06pt(前月比 -0.76%)
- 10年米国債利回り:4.17%
- WTI原油価格:58.21ドル(前月比 -19.0%)
- GDP成長率(第1四半期速報値):-0.3%
- 失業率:4.2%
- CPI(3月):前年比 +2.4%
- PPI(3月):前年比 +2.7%
- 小売売上高(3月):前月比 +1.4%
原油価格の急落がインフレ圧力を和らげる一方で、GDP成長率のマイナス化は景気後退リスクの再燃を示唆しており、投資家心理には不透明感が残りました。
トランプ政権の関税強化と市場への影響
2025年4月、トランプ前大統領が打ち出した追加関税政策が現実のものとなり、輸入自動車および部品に対して25%の関税が正式に課されました。この政策は日本、ドイツ、韓国などの主要輸出国を直撃し、米国製造業と自動車産業に波紋を広げました。
報復関税の懸念、部品供給の混乱、企業の業績不透明感などが株式市場全体のボラティリティを高める要因となり、特に製造業や輸送セクターが打撃を受けました。一方で、月末には一部の押し目買いも入り、指数全体としては小幅な下落にとどまりました。
政策の影響が長期化すれば、FRBの金融政策や為替にも影響する可能性があり、慎重な市場観測が必要です。
相場の不安定期における積立投資の意義
市場が不安定な時期にこそ、積立投資家の本領が発揮されます。価格が下落する場面では同じ金額で多くの口数を買い付けることができ、長期的には平均取得単価を下げる効果があります。
「あなたが市場において成功したいなら、タイミングを見計らうのではなく、買い続けることだ。いつがベストなタイミングだったのかは、後になってしか分からない。」
— JUST KEEP BUYING(ニック・マジューリ)
「投資家が市場に勝とうとするのではなく、市場に長く居続けることが最大の成果を生む。」
— 敗者のゲーム(チャールズ・エリス)
積立投資は、自動化された意思決定の仕組みでもあります。感情に左右されず、マーケットの騒音に流されない「仕組み化」が、長期投資の最大の武器になると改めて感じています。
僕の【2025年4月】投資信託買付実績
今月も新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠を活用し、定例の買い付けを実行しました。以下が2025年4月の買付実績です。
- 楽天・プラスS&P500インデックス・ファンド:350,000円
- 合計:350,000円
市場の動向にかかわらず「毎月積み立てる」ことを習慣としており、今月も特段の調整や判断は行わず、予定通りの買付を実施しています。

eMAXIS Slimから楽天・S&P500への切り替え理由
2025年から、長年積立を続けていた「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」から「楽天・プラスS&P500インデックス・ファンド」へと乗り換えました。
切り替え理由は主に以下の2点です:
- 信託報酬の優位性:楽天・プラスS&P500は信託報酬が業界最安水準で、コスト面の差は長期的に見て無視できません。
- 楽天ポイントの還元:楽天証券での積立によって、保有残高に応じたポイントが還元される仕組みがあり、実質利回りの向上が期待できます。
運用方針や連動指数は同一ですが、コストとサービスの両面から見て、乗り換えに合理性があると判断しました。
おわりに
2025年4月は、地政学リスク、経済指標の悪化、そして追加関税といった要因が複合的に作用し、投資家にとって難しい判断を迫られる月となりました。
それでも、相場の一喜一憂に振り回されることなく、投資の基本に忠実に、そして自分の信じるスタイルを貫くことが何よりも大切だと改めて実感しました。
このブログを通じて、僕自身の資産形成の軌跡が、どこかの誰かの一歩を後押しできたら嬉しいです。これからも地に足のついた投資を心がけ、記録と発信を続けていきます。