はじめに|相場のノイズより、行動の再現性

2026年2月は、投資家にとって「メンタルが削られやすい」月でした。株価は高値圏で推移しているように見えて、実際には日々の材料で雰囲気がコロコロ変わる。しかも為替は、円安方向に戻る日もあれば、円高方向に振れる日もあって、ドル建て資産を持つ人ほど“評価額の見え方”が揺れやすい

こういう月にありがちなのが、

  • 「円高だから待った方がいい?」
  • 「ドル安なら、今は買わない方が…?」
  • 「株も下げそうだし、様子見しようかな」といった“もっともらしい迷い”です。

でも、僕が今月も結局やったことはシンプルでした。

毎月のつみたてNISA(つみたて投資枠)で10万円、いつも通り買う。

この「いつも通り」を続けることこそ、書籍『JUST KEEP BUYING』が繰り返し強調する、資産形成のど真ん中だと思っています。

2026年2月の米国市場概況|高値圏でも“荒れやすい”のが今の相場

2月末(米国市場の月末最終取引日である2月27日)時点で、S&P500は6,878.88(終値)でした。  

月中は強気ムードもありつつ、月末にかけてはインフレ指標や景気見通しをめぐる警戒感で、指数が振れる局面もありました(「上がる/下がる」ではなく「揺れる」)。

一方で、こういう相場は長期投資家にとって“悪い”とは限りません。

むしろ、「買うタイミングを当てようとすると負けやすい」局面だからこそ、ルールに従って淡々と買う人の期待値が高まると考えています。

いつも通りの8項目で振り返る(2026年2月末時点)

ここからは、僕の月次レポートで固定している“いつもの項目”で整理します。

※市場系(株・金利・原油)は 2/27(米国最終取引日)、統計系(GDP/CPI/PPI/小売/失業率)は 2月末時点で入手できる最新公表値 を採用しています。

① S&P500(2月末終値)

  • 6,878.88(2026/2/27 終値)  

② 10年米国債利回り

  • 3.97%(2026/2/27)  (金利が“下がる”と株に追い風になりやすい一方、背景が「成長不安」なら株の上値を抑えることもあります。ここは解釈が分かれやすいポイントです。)

③ WTI原油価格

  • 72.31ドル/バレル(WTI先物、2026/2/27 終値)  (原油はインフレ→金利→株価に波及しやすいので、値動きは要チェックです。)

④ GDP成長率(最新四半期)

  • 2025年Q4:実質GDP 年率 +1.4%(速報)  (前四半期の伸びから減速しており、「景気は強いが過熱ではない」という見方にもつながります。)

⑤ 失業率(最新月)

  • 4.3%(2026年1月)  

⑥ CPI(最新月・前年比)

  • +2.4%(2026年1月、前年比)  (インフレが落ち着くと利下げ期待が高まりやすく、株に追い風になりやすい。)

⑦ PPI(最新月・前年比)

  • +2.9%(2026年1月、Final Demand・前年比)  (川上のコストは“落ち切っていない”という見え方もできます。)

⑧ 小売売上高(最新月・前月比)

  • 「ほぼ横ばい」(2025年12月、前月比 virtually unchanged)  (2月末時点での公式小売統計の最新として採用。※月次統計はタイムラグがあるため。)

円高ドル安を“乗り越える”とは何か|為替はコントロールできない、だからルールが効く

今月の特徴として、為替の揺れも無視できません。

2月中旬には「ドル円が153円近辺」といった円高(ドル安)方向の局面が言及されています。  

一方で、月末(2/27)時点では ドル円156.06 といった水準も確認できます。  

つまり2月は、「円高っぽい日」もあれば「円安っぽい日」もある、見え方が揺れる月でした。

ここで重要なのは、僕たちが為替を当てることはできないし、当てようとすると大抵は裏目を引きやすい、という現実です。

円高局面で買わない理由はいくらでも作れます。

円安局面でも買わない理由はいくらでも作れます。

だからこそ、『JUST KEEP BUYING』的には、結論はこうなります。

「為替がどうであれ、買う。買うことを先に決めておく。」

僕も完全に同意です。

為替は短期で振れますが、長期で見れば「継続購入した口数の積み上げ」が、最終的に効いてくる。だから僕は、円高ドル安に揺れても、結局は“いつも通り買う”を優先します。

僕のつみたてNISA買付実績(2026年2月)

  • つみたてNISA(つみたて投資枠):10万円(定例)

今月はこれだけ。

派手なことはしません。

なぜなら、資産形成は「派手な一手」よりも「継続の積み上げ」が勝つゲームだからです。

『JUST KEEP BUYING』を踏まえる:継続購入が“肝”である理由

『JUST KEEP BUYING』の肝は、僕の理解では次の3点です。

  1. タイミングは当てられない
  2. 当てようとすると、むしろ行動が止まる
  3. 行動が止まることが、資産形成における最大の損失

特に③が致命的です。

投資で最悪なのは、多少高値で買うことではありません。

多少円安で買うことでもありません。

「買うべき期間に買っていない」ことです。

相場が荒れている月ほど、頭では「買った方がいい」と分かっていても、感情が止めにきます。

だからルールが必要。

だから“継続購入”が肝。

僕は今月も、まさにそれを確認した月でした。

ドル円や金利、原油、株価のニュースは気になる。

でも、それで買う手が止まったら終わり。

だから、僕は“決めた通りに買う”を続けました。

STAY THE COURSE|方針を変えないことが、最大のリスク管理

相場が揺れると、人は「方針を変える」ことで不安を減らそうとします。

でも、長期投資における最大のリスクは、実は「方針を変えること」です。

  • 今年は米国株が怖い → いったん現金へ
  • 円高になりそう → ドル買いをやめる
  • 原油が上がった → 株を減らす

こういう“もっともらしい変更”を積み重ねると、いつの間にか、当初の戦略は崩れていきます。

だから僕は、STAY THE COURSE(コースを守る)を意識します。

コースを守るとは、「何もしない」ことではありません。

「やるべきこと(積立)をやり続ける」ことです。

「STAY THE COURSE(航路を守れ)」という言葉は、インデックス投資の父とも呼ばれるバンガード創業者、ジョン・C・ボーグル(John C. Bogle)の投資哲学を象徴するフレーズとして広く知られています。

ボーグルが一貫して伝え続けたのは、「市場を出し抜こうとせず、低コストの分散投資を長期で保有し、途中で降りないことこそが投資家にとって最も再現性の高い勝ち方だ」という現実。

相場が荒れると、人は本能的に“何かを変える”ことで安心したくなる。円高ドル安が進んだ、株が下がった、ニュースが不穏だ──そういう局面ほど「今だけ逃げよう」「落ち着いたら戻ろう」という誘惑が強くなる。しかしボーグルの考え方は真逆で、不安なときほどコースを守る。これがSTAY THE COURSEの本質だと思っています。

僕がこの言葉を大事にしている理由はシンプルで、長期投資で本当に致命傷になるのは「少し高値で買うこと」でも「円安で買ってしまうこと」でもなく、怖くなって市場から降りてしまい、回復局面を逃すことだから。

相場の上下は避けられないが、航路を守り、積立を継続した人だけが“市場の成長そのもの”を取り切れる。円高ドル安の揺れも、結局は短期のノイズに過ぎない。だからこそ、今月も僕はSTAY THE COURSE──いつも通りの積立を続けようと思います。

結論|2026年2月は“継続購入が勝つ月”だった

円高ドル安の揺れ、金利の変化、原油の上昇、株価の上下。

こうしたノイズが増えるほど、投資家の行動はブレやすくなります。

でも、2026年2月は僕にとって「不安な月」ではなく、むしろ“割安に仕込めるお得月間”でした。

円高ドル安になれば、同じ10万円でもドル建て資産をより多く買える。株価が上下すれば、下げた局面でより安い単価で口数を積み増せる。金利や原油の変動で相場が揺れるほど、市場は短期的に過敏に反応し、結果として“値段の歪み”が生まれやすい。長期投資家にとっては、そこがチャンスになります。

だからこそ、僕は言い切ります。

  • JUST KEEP BUYING:結局、買い続けた人が勝つ
  • STAY THE COURSE:結局、コースを守れた人が勝つ

価格が下がった月は「損した月」ではなく、未来のリターンを安く仕入れるためのセール期間です。

2026年2月は、その当たり前を“割安で買えるありがたさ”として改めて確認できた月でした。

来月も同じように、淡々と買います。

相場の波を嘆くより、「今月は口数が増えてラッキー」と捉えて、粛々と積み上げます。