親子で歩む成長の記録。
夏期講習編(全3回)について
中学受験において“夏は受験の天王山”とも言われるほど、夏期講習は大きな分岐点となる。5年生の夏をどう過ごすかが、6年生以降の飛躍に直結すると言っても過言ではない。
【夏期講習編】では、以下の全3部構成でリアルな記録を綴ってきた。
- 前編:夏期講習に向けた戦略立案と準備編
- 中編:実際の夏期講習中の様子とその葛藤、変化について
- 後編(この記事):夏期講習の成果と今後の課題を振り返る総括編
今回はいよいよ【後編】。夏期講習を走り切った娘の姿と、そこから得られた確かな成長、そして家族が感じた喜びや未来への希望を記録する。
夏期講習編【後編】──努力の先に見えた景色と、次への一歩
真夏の暑さの中で始まった夏期講習。最初は緊張の連続だった娘も、全日程の終わりが見えてきた今では、心身ともにたくましさを増している。
小学5年生にとって、朝8時20分から13時過ぎまでの授業、それに加えて家庭での復習や特別課題は、体力的にも精神的にも決して軽いものではない。さらに連日続く暑さの中で、集中力を保ち続けることの難しさも痛感した。
それでも娘は、一日一日を丁寧に、時に涙をこらえながら、時に笑顔を見せながら、まっすぐに前を向いて進んできた。
前期の知識が確かな「力」へと変わった
この夏期講習では、前期の授業で学んだ内容を再確認し、知識として“定着”させることが目的だった。
日々の復習を欠かさず、授業で曖昧だった部分はその日のうちに解消する。この「当たり前」を続けることの難しさと大切さを、家族も娘とともに学んだ。
夏期中盤には、応用問題にも自信を持って取り組めるようになってきており、「これ、前はできなかったのに今は解ける」と笑顔を見せてくれる瞬間が増えた。
特に、苦手だった算数の図形単元や速さの問題は、繰り返し解き直す中で「できるかもしれない」から「わかる」へと、確実にレベルアップしていった。
このような変化が、後述する特別テストでの成果へとつながっていった。
特別テストで「再び」クラス1位、そして昇級へ?
夏期講習のハイライトとも言える「特別テスト」──娘はこのテストで、再びクラス1位を取ることができた。
点数だけでなく、記述の精度やケアレスミスの少なさにも成長が感じられ、先生からも「非常に安定した内容」と高く評価されたことを聞いたとき、家族は思わず顔を見合わせて喜んだ。
さらに、その結果を聞いたおじいちゃんおばあちゃんにもすぐに連絡。妹にもLINEで報告し、家族全体がこの成果を祝ってくれた。小さな娘の頑張りが、家族中の喜びとなった瞬間だった。
現在、教室内での再昇級の話も出てきており、これまで以上の学習環境に進むかもしれない。新たなステージはプレッシャーも伴うが、娘ならきっと乗り越えられると信じている。
走り抜けた夏、迎える変化
夏期講習の最終週に差しかかり、娘の体力もさすがに限界が近づいている。
それでも、「疲れた」という言葉は以前よりもぐっと減り、「あとちょっとだね」「次のテスト、ちょっと楽しみかも」といった前向きな発言が出てくるようになった。
朝が苦手だった娘が、アラームよりも早く目覚めて準備を始める姿。
悔しくて涙を流したあとも、机に向かい、自分から復習を始める姿。
これらの一場面一場面が、この夏に確かに“成長”として刻まれている。
振り返れば、最初は親も手探りの状態で、うまくサポートできていたとは言えなかった。けれど今では、家族で支え合う中で学びの体制が築かれつつあると実感している。
夏の締めくくりは、家族みんなでのお楽しみ!
夏期講習の最後には、3回目の「特別テスト」が控えている。
そしてその大きな山を越えた先には、娘がずっと楽しみにしていた“家族みんなでのお楽しみ”──旅行の計画が待っている。
アドラー心理学の考えに則れば、「努力に対する外的報酬」は必要ないのかもしれない。
けれど、この旅は“がんばったご褒美”ではなく、「家族みんなで充実した時間を過ごすことそのものを楽しむ」ためのイベントにしたいと考えている。
勉強だけじゃない、自然に触れ、家族で笑い合い、心をリセットする時間。
この旅を通して、娘には「努力することは自分の未来のため」であると同時に、「日々を頑張ることで得られる充実感」そのものを味わってほしいと思っている。
行き先は、自然豊かで遊びと学びが融合する場所を選んだ。心と身体を解放し、また次に向けて進むエネルギーをチャージする──そんな旅になるはずだ。
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おわりに──点を信じて、前へ進む
娘のこの夏は、まさに「点」が「線」になっていく過程そのものだった。
一つひとつの問題、一日の積み重ね、小さな自信。努力という“点”を信じて進み続けた結果、それらが確かな“線”となって娘の中に刻まれていくのを、僕は確かに見てきた。
僕の敬愛するスティーブ・ジョブズの有名なスピーチに、こんな言葉がある。
“You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards.”
未来から振り返ったとき、きっと「あの夏があったから今がある」と感じる日が来るはずだ。今はその“点”を信じて、前へ進むしかない。
これからも彼女とともに、一歩ずつ着実に、学びと成長の旅路を歩んでいく。
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