神津島へのアクセスは調布飛行場からわずか45分
今回の旅は、東京都調布市にある調布飛行場からスタートしました。
新中央航空の小型機に乗り込むと、エンジン音とともにあっという間に大空へ。窓の外には東京の街並み、やがて伊豆諸島の島々が点々と見えてきます。一昨年訪れた新島も!
機体は低空を飛ぶので、海の青さや島影を間近に眺められるのが魅力。子どもたちも「飛行機小さいね!」「海が見える!」と大興奮。
そして離陸からわずか45分後、神津島空港へ着陸。これだけ気軽に行けるのに、目の前に広がる景色は完全に南国。まずアクセスの良さに驚かされました。

1日目:ホテル神津館にチェックイン&前浜海岸で遊ぶ
空港から宿までの移動はスムーズで、今回2泊お世話になるのはホテル神津館。落ち着いた雰囲気の館内は清潔感があり、スタッフの方も温かく迎えてくれました。チェックインを済ませると、早速水着に着替えて前浜海岸へ。
前浜海岸は港からすぐ近くにあり、全長800mほどの白砂ビーチ。青く透き通った海は遠浅で、子ども連れでも安心して遊べます。砂浜では貝殻拾い、波打ち際では小さな魚を探したり、砂のお城を作ったりと大はしゃぎ。大人はビーチチェアに座って南の島のような景色を眺め、心が解放されていく感覚を味わえました。
夕方、宿に戻ると夕食は島で獲れた魚をふんだんに使った豪華な料理。新鮮な刺身や煮付け、地魚の焼き物など、都会ではなかなか出会えない味わいに舌鼓を打ちました。食後は大浴場で汗を流し、心身ともにリフレッシュ。
夜は「ジュリアの十字架」へ足を運び、初日の締めくくりに星空観察。頭上いっぱいに広がる星の数に、子どもたちは「こんなに星があるんだ!」と感動。神津島が星空保護区に指定される理由を、肌で実感できた瞬間でした。
星空保護区とは?
「星空保護区(Starry Sky Reserve)」とは、人工の光害をできる限り抑え、自然の夜空を守るために国際的に認定された地域のことを指します。これはアメリカに本部を置く「国際ダークスカイ協会(IDA:International Dark-Sky Association)」が制定した制度で、世界中の美しい星空を未来へ残すことを目的としています。
街灯や施設の照明を必要以上に明るくせず、夜空を照らす光を最小限にすることで、肉眼でも天の川や流れ星を観察できるほどの星空環境を維持しています。
日本ではまだ数か所しか認定されていませんが、伊豆諸島の神津島はそのひとつ。周囲を海に囲まれた島で光害が少なく、晴れた夜にはまるでプラネタリウムのような星空が広がります。特に夏の天の川は圧巻で、子どもたちにとっても忘れられない自然体験となります。
👉 神津島を訪れるなら、「ジュリアの十字架」や「よたね広場」などの観賞スポットで星空を見上げるのがおすすめ。都会では決して味わえない、満天の星の感動を全身で体験できます。


2日目早朝:天上山への弾丸登山チャレンジ
2日目の朝は、家族がまだ眠っている時間に僕だけが天上山(572m)へジョギングがてら弾丸登山に挑戦しました。装備も水分もほとんど持たない無計画登山でしたが、せっかくの機会だからと足を進めます。
登山前に立ち寄ったのが山の神冷風穴。岩の隙間から冷気が吹き出しており、外気が27℃もあったのに対し、穴の中はなんと13℃。
一歩足を踏み入れると、ひんやりとした風が体を包み込み、まるで天然のクーラーのよう。汗ばむ体が一瞬で冷え、一人で「涼しい〜!!!」と歓声をあげるほどでした。
夏の神津島で、ここはまさに癒しの避暑スポットです。
や天上山を登っていくと3号目付近から霧に包まれており、眺望はほとんど望めませんでした。加えて無装備だったこともあり、結局は5合目で断念。少し残念ではありましたが、「次回はきちんと装備を整えて、家族みんなで登頂したい」と新たな目標ができました。島の山がもつ神秘的な雰囲気だけでも十分に味わえました。


2日目午前:赤崎遊歩道で干潮の磯遊び
朝食後は、家族全員で神津島の人気スポット赤崎遊歩道へ。
到着すると、ちょうど干潮で潮が引いており、普段は海に沈んでいる磯場が姿を現していました。潮だまりにはカニやヤドカリ、小魚がたくさんいて、子どもたちは夢中になって岩をひっくり返したり、網で生き物を追いかけたり。自然そのものが遊び場になってくれるのが神津島の魅力です。
遊歩道の先には海へ飛び込めるデッキもあり、大人も子どももスリル満点の体験を楽しめます。透明度の高い海を見下ろすと、魚影までくっきり見えるのも感動的でした。


2日目昼:神津島温泉保養センターで昼食と温泉
午前中にたっぷり遊んだあとは、神津島温泉保養センター(錆崎温泉)へ。
大きな窓から海を見渡せる大浴場に浸かると、体の疲れがじんわり癒えていきます。水着で入れる温泉プールもあり、子どもたちは温泉でもはしゃぎっぱなし。館内の食堂では、地魚を使った定食や丼ものをいただき、心もお腹も満たされました。


2日目午後:満ち潮の赤崎遊歩道でシュノーケリング
昼食と入浴を終えて再び赤崎遊歩道へ戻ると、今度は潮が満ちており、午前とはまったく違う景色が広がっていました。水位は2m近く上昇し、海は深い青に変化。
シュノーケルをつけて海に入ると、カラフルな魚たちが目の前を泳ぎ、海中世界はまるで天然の水族館。午前中の磯遊びと午後のシュノーケリング、干潮と満潮で異なる表情を楽しめたのは、神津島ならではの体験でした。
2日目夜:よたね広場で星空観賞と親子の会話
夜はホテルで夕食をとった後にホテルから程近いよたね広場へ。ここは星空観賞の名所で、街の灯りがほとんど届かないため、天の川がくっきりと流れ、流れ星も次々に降ってきます。
娘が習ったばかりの星座を教えてくれたり、「あれが夏の大三角形だよ」「あれがさそり座だよ」と得意げに説明してくれたり、家族全員で空を見上げ、流れ星に歓声を上げる時間は何にも代えがたい宝物のようなひとときでした。
子どもたちにとって、初めての「本物の星空体験」が強烈に心に残ったようで、「また絶対に来たい!」と笑顔で語ってくれました。


3日目:前浜海岸で最後の時間を楽しむ
最終日も午前中は前浜海岸へ。砂浜で遊んだり、浅瀬で水に浸かったりしながら、子どもたちは最後まで元気いっぱい。大人は潮風を浴びながらのんびり過ごし、旅の余韻に浸りました。
そして空港へ向かう前に立ち寄ったのが、前浜海岸から歩いてすぐの場所にあるおみやげ黒潮と丸島土産店。島の名物やお菓子、貝細工やTシャツなどが並ぶお店に入ると、子どもたちは目を輝かせて「どれにしようかな?」と悩みに悩んでいました。
海苔やくさやなど大人向けのお土産もありつつ、子どもたちは結局、自分用にイルカのぬいぐるみとキーホルダーを選んで大満足!ちなみに僕はご当地サイダーとして人気の「神津島サイダー」と「明日葉サイダー」を買い海を眺めながら飲みました。
悩みに悩んで決めたお気に入りのお土産を抱えて飛行機へ乗る姿は、とても嬉しそうで、旅行の最後を彩る楽しい思い出となりました。お土産を選ぶ時間そのものが、旅を締めくくる大切な体験だったと感じます。


神津島旅行を終えて|子連れにもおすすめの離島
今回の2泊3日の神津島旅行では、前浜海岸でのビーチ遊び、赤崎遊歩道での干潮と満潮の海体験、神津島温泉での休息、そして星空観賞と、家族で自然をたっぷり楽しむことができました。
調布飛行場から45分で行ける手軽さもあり、子連れでも無理なく旅行ができます。海・山・温泉・星空がそろった神津島は、まさに「小さな楽園」。
今回体験できなかった天上山登頂や釣りも、次回の楽しみに取っておきたいと思います。
家族旅行や子どもとの思い出づくりに、神津島は心からおすすめできる離島です。

🎥 神津島旅行のVlogはこちら
今回の旅行の様子は、実際の映像をまとめたVlogとしてYouTubeにもアップしました。前浜海岸での子どもたちの笑顔、赤崎遊歩道での飛び込みやシュノーケリング、温泉や星空観賞の臨場感を動画でご覧いただけます。
写真や文章だけでは伝えきれない神津島の魅力を、ぜひ動画でも体感してください。