【中学受験ブログ】新6年生の最初の壁──「自覚」と「自律」、そして親の不安との向き合い方
はじめに──6年生のカリキュラムは始まった。でも、生活は急には変わらない
塾では2月1日を終え、現6年生の受験がひと区切りついた。
そして娘たちの学年は、小学校の進級を待たずに、2月から新6年生としてのカリキュラムが始まった。
いよいよ中学受験の本格化。
そう思っていたし、実際に授業内容も負荷も、5年生の頃より一段上がっている。
以前の記事では、「新6年生の型を作る」というテーマで、家庭学習の設計や親の役割について整理した。
ただ、実際に始まってみると、早くも難題にぶつかっている。
それは、娘自身の受験生としての自覚と自律だ。
もちろん、娘は6年生の授業を受けている自覚はある。
やるべきことも理解している。
でも一方で、5年生から続いてきた“生活のリズム”も、まだしっかり残っている。
これは当然のことだと思う。
子どもはカレンダーが変わっただけで、急に別人にはならない。
だからこそ今、親としてどう整えるか。
今日はそのことを、自分の頭の整理も兼ねて書いておきたい。
第1章:新6年生の現実──「受験生」になったのに、5年生のリズムが残っている
新6年生のカリキュラムが始まったとはいえ、娘の毎日は急に切り替わるわけではない。
学校から帰ってきて、おやつを食べる。
少しテレビを見る。
弟に声をかけられて、ゲームに付き合う。
この流れは、5年生の頃からのルーティンでもある。
親としては、どうしても思ってしまう。
「その時間、勉強に回せたらもっと余裕ができるのに」と。
でも、ここが難しいところだ。
娘は何も考えずにダラダラしているわけではない。
ゲームをしている場合ではないことは、本人が一番わかっている。
それでも6歳の弟が「お姉ちゃん、一緒にやろう」と誘ってくると、付き合ってあげる。
その姿を見ると、咎める気にはなれない。
むしろ、優しい子だなと思う。
そして、その時間が娘にとって息抜きになっていることも理解できる。
中学受験は、勉強時間の確保が大事だ。
でも、生活から“余白”を全部消していいわけではない。
このバランスが、新6年生の最初の壁なのだと思う。
第2章:ゲームをどうするか問題──「取り上げる」ではなく「設計する」
正直、何度も考えた。
いっそのこと、この1年だけゲームは実家に預けて、弟は休日だけにする方が健全なんじゃないか、と。
中学受験の1年間は特別だ。
優先順位を変える時期でもある。
だから、ゲーム時間の見直しは自然な発想だと思う。
ただ、僕の中には強い引っかかりもある。
それは、「取り上げた」という形にはしたくない、という気持ちだ。
娘はまだ小学生だ。
しかも、ただゲームが好きでやめられないというより、弟に付き合ってあげている面が大きい。
そこを親の都合だけで強く切ってしまうと、娘の中で“納得感”がなくなる気がする。
中学受験は、親がコントロールしすぎると長続きしない。
これはこれまでの経験でも感じてきたことだし、『2月の勝者』的な視点で見ても、親の役割は「支配」ではなく「設計」だと思っている。
だから我が家で必要なのは、
ゲームを禁止することではなく、時間と位置づけを設計することだと考えている。
たとえば、
- 平日は「弟と15分だけ」など上限を決める
- 勉強の前ではなく、夕食後の短時間に固定する
- 日曜のテスト後だけは少し長めでもOKにする
こういうルールなら、娘の納得感も守りやすい。
中学受験家庭にとって、ゲーム問題は本当に悩ましい。
でも、ゼロか100かで考えず、家庭ごとの“運用”を作ることが大切なのだと思う。
第3章:本当に心配なのは「勉強時間」より「睡眠時間」
今、僕がいちばん気になっているのは、実はゲームそのものではない。
睡眠時間だ。
娘は本当に努力家だ。
やるべきことを残したまま寝ることができないタイプで、最後まできっちりやり切ろうとする。
その姿は素晴らしいし、親として誇らしい。
でも、見ているこちらが「もうそんなにしなくていいよ」と言いたくなる日も少なくない。
その結果、寝る時間が遅くなる。
ときには12時を回ることもある。
まだ小学生の娘にとって、これはやはり負荷が大きい。
脳の休息、体力の回復、翌日の集中力。
どれを取っても、睡眠は削っていいものではない。
中学受験では、つい「どれだけ勉強したか」に目が向きやすい。
でも実際には、どれだけ継続できる状態を作れているかの方が重要だと思う。
睡眠不足で頑張る勉強は、短期的には回っても、長期戦では崩れる。
特に新6年生の2月は、まだ本番ではない。
2027年2月まで走り切るための土台を作る時期だ。
だからこそ、今の我が家の課題は明確だ。
勉強の総量を増やすことではなく、睡眠を守りながら勉強を回せる型に再設計すること。
第4章:改めて整理する、新6年生の「我が家の型」
ここで一度、自分の頭を整理するためにも、今の我が家のルーティンを書いておく。
新6年生としての“型”は、現時点でこう考えている。
月曜日
塾の自習室へ行き、土曜日の算数の復習を行う。
算数は放置するとすぐ抜ける。週の前半で戻すのが我が家では合っている。
火曜日
塾の授業。
新単元のインプット日。帰宅後は無理に詰め込まず、要点確認を優先する。
水曜日
塾の自習室で、算数と理科の復習。
理科は理解したつもりが曖昧になりやすいので、早めの確認が大事。
木曜日
塾の授業。
この日もインプット中心。授業後は軽い確認に留め、睡眠優先で回す。
金曜日
塾の自習室で、社会と理科の復習。
理社は積み上げ科目なので、週内に回収しておく。
土曜日
塾の授業。
1週間の流れの中で負荷が高い日。ここで崩れないよう、前日は睡眠を確保したい。
日曜日
塾のテスト+特別授業。
結果に一喜一憂しすぎず、翌週の復習材料を持ち帰る日と位置づける。
毎日
漢字と計算を決まった場所まで進める。
この2つは“気分に左右されない基礎体力”として固定運用する。
この型そのものは、悪くないと思っている。
むしろ娘は、かなりよくやっている。十分すぎるくらいやっている。
だからこそ、親が見るべきは「もっとやらせる」ことではなく、
この型を無理なく回し続けられるように微調整することだと感じている。
第5章:親の不安は消えない。でも、顔に出してはいけない
ここが一番難しい。
娘は十分にやっている。
頭ではわかっている。
それでも、不安が消えない。
このやり方で本当にいいのか。
もっと早く仕上げるべきじゃないか。
周りはもっとやっているんじゃないか。
新6年生の親なら、誰でも思うことだと思う。
でも、この不安をそのまま言葉や表情に出してしまうと、子どもはすぐに察する。
そして子どもは、「勉強」よりも「親を安心させること」を優先し始める。
それは違う。
親の仕事は、不安をなくすことではない。
不安を抱えたままでも、冷静に動くことだ。
僕は以前の記事でも書いたが、やはりこの時期の親の役割は軍師だと思う。
- 戦うのは娘
- 設計するのは親
- 感情をぶつけるのではなく、仕組みを整える
- できていることを見つけて伝える
- 崩れそうなところだけ支える
軍師は前に出すぎない。
でも、後ろで全体を見続ける。
この距離感を、親として忘れないようにしたい。
第6章:娘を信じるために、親が持つべき視点
娘は、やるべきことをやり切る子だ。
むしろ頑張りすぎるくらい頑張る。
それはこの数年で、僕たち親がいちばんよく知っている。
夏期講習も、後期授業も、冬期講習も、娘は自分なりに壁を越えてきた。
だから今必要なのは、「もっと頑張れ」ではなく、
頑張れる状態を守ることだと思う。
中学受験は、短距離走ではない。
2027年2月まで続く長い道だ。
その道の途中で、親が焦って子どものリズムを壊してしまうのが、いちばん避けたいことだ。
『2月の勝者』を読んでいても感じるのは、結局最後に効いてくるのは、派手なテクニックよりも、家庭で積み重ねた日々の運用だということだ。
- 毎日の漢字と計算
- 自習室の使い方
- 復習の回し方
- 睡眠を守る判断
- 親の声かけの温度感
こういう小さな“点”が、あとから振り返ったときに“線”になる。
そしてその線は、2027年2月1日で終わるわけではない。
本番が始まってからも、受験が終わる最後の日まで、子どもは伸びる可能性がある。
だからこそ今は、焦って完成を求める時期ではない。
今は、線がつながる土台を作る時期だ。
おわりに──親は軍師を遂行するのみ。娘を信じて
娘は十分にやっている。
それでも不安は消えない。
たぶん、これから先もしばらくは消えないと思う。
でも、その不安を感情や表情に出してはいけない。
親が揺れると、子どもも揺れる。
だから僕は、改めて自分に言い聞かせる。
親は軍師を遂行するのみ。
娘を信じる。
新6年生の2月、我が家はまだ“完成”には遠い。
でも、それでいい。
今は型を整え、生活を整え、睡眠を守り、復習を回す。
その積み重ねが、きっと2027年2月の受験本番につながっていく。
今日もまた、親子で一日を回していく。
静かに、でも確かに前へ進むために。
